今回は競艇を始めたばかりの初心者の方が、手っ取り早く勝つための最低限必要な情報をお伝えしたいと思います。
競艇(ボートレース)とは?
- ボートレースは1レース6艇の争い
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競艇とは簡単に言うと、6艇のボートが左回りに3周して着順を争うレースです。
6艇はそれぞれ1号艇から順に白、黒、赤、青、黄、緑と色分けされています。
1つの開催(1節ともいう)につき基本は6日間。
“〇〇大賞”、“〇〇杯”などといった冠が授けられ、全国24場でそれぞれでほぼ毎日開催されています。 - 1日12レース開催
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開催1日目~4日目が予選。
5日目は予選の上位18名が3組に分けられ準優勝戦が争われます。
それ以外のレースは一般戦と呼ばれ、言わば穴埋めレースとなります。
6日目は各準優勝戦2着までに入った6名によって、最終12レースが優勝戦として争われます。
そこを勝ち抜いたものが優勝者であり、選手はそこを目指して頑張ります。 - 貸出し制
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選手達は開催日の1日前に抽選でエンジン、プロペラ、ボートを競艇場より貸し出されます。
それらを選手は自分で整備し、良い方向に改善をしていくことになります。 - フライングスタート方式
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競艇が他の公営競技と大きく異なる点がスタートです。
競馬やオートレスでは一斉にスタートする時間が、スタート時間。
当然と言えば当然です。
ですが競艇の場合はスタート時間は予め決まっています。
それは競艇場にある“大時計の針が0を差した瞬間”です。
選手達はその針が0を差した時に、スタートラインを越えないように手前ギリギリに入っておくことが求められています。
針が0を差した時に、舳先(へさき)がスタートラインを少しでも超えていればアウト。
針が1秒を越えた時に、スタートラインに届いていなくてもアウト。
前者はフライング、後者は出遅れとなりレースの参加資格を失います。
このスタートが競艇予想における重要な要素となります。 - 競艇選手のランク
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競艇選手は年2回ごとに審査があり、ランク分けされてます。
A1、A2、B1、B2となり左から順に強者として扱われます。
これは選手の力量を測る簡単な目安になります。 - 競艇は全国24会場で行はれています!
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桐生、戸田、平和島、多摩川、江戸川、蒲郡、常滑、浜名湖、津、琵琶湖、三国、住之江、尼崎、児島、宮島、下関、鳴門、丸亀、徳山、福岡、若松、芦屋、唐津、大村。
それぞれに水面特性があり、それを考慮した賭け方もあります。
ですが今回は初心者向けということで詳細は割愛します。
賭け方の種類
競艇の賭け方は下記の通りです。
単勝…1着を当てる
複勝…2着までに入る艇を当てる
2連単…1着、2着を順番通り当てる
2連複…1着、2着までに入る2艇を選ぶ
3連単…1着、2着、3着を順番通り当てる
3連複…1着~3着までに入る3艇を選ぶ
拡連複…1着~3着までに入る2艇を選ぶ
色々ありますが、狙うは3連単です!
その他の賭け方ではオッズが低すぎてほとんど儲けがないからです。
それに面白みもありません。
今回の講座でも基本、3連単を当てることを主眼としています。
勝つためには
ようやくこのお話ができるようになりました。
競艇で勝つために必要なことを一言で説明してみます。
“スタート予想と1マークの展開予想”
これがすべてといっても過言ではないでしょう。
1マークというのは言い換えると、1つ目のターンのことです。
ここで8割がた競艇の勝負は決してしまいます。
そしてその1マークの予想をするにはスタート予想が必須となるのです。
そのために事前の情報収集が必要になります。
情報収集
競艇には予想に役立つ膨大な情報があります。
情報収集の手段は様々です。
下記にその種類と特徴をあげていきたいと思います。
・出走表…競艇場や場外舟券売り場では、当日発売するレースの一覧となる紙媒体が設置されています。そこには予想に必要なデータが分かりやすく網羅されています。特徴としては節間の予選得点率の順位が記されているところ。“勝負掛け”の選手を探しやすくなっています。
・WEB媒体…各競艇場のHPや、それに付属する形で特設予想サイトなどが設置されている競艇場もあります。特徴としては選手コメントや、専属記者の予想記事が記載されている場合があり、予想の有力な情報源となります。
・スポーツ新聞…こちらは有料にはなりますが、より詳しい記者の目からみた考察などが記載されていて参考になります。
・展示航走…レースが始まる前に選手達が走りっぷりを見せてくれます。スタートの並びは入れ替わることもあり予想に大きな影響を及ぼします。それを確認する手段になりますし、選手の調子をみる重要な要素となります。
・リプレイ動画…これから予想する選手達が節間でどのような走りをしてきたかを確認することはとても重要です。各競艇場には動画コンテンツとしてリプレイ動画が設置されているので見ておくに越したことはないです。
これらの情報の中から初心者の方は下記をピックアップして下さい。
・選手ランク(A1、A2、B1、B2)と勝率
・平均スタート(平均ST)
・エンジン勝率と特性
・節間成績(着とスタート)
平均STはあくまでも査定期間内の平均なのであくまでも参考程度に。
大事なのは節間のスタートの調子です。
そしてそれはエンジン特性によるところが大きくなります。
スタート予測
スタート予測は競艇の肝となる部分です。
それには色々な情報を考慮する必要があります。
・エンジン特性
エンジンには様々な特性があり、それぞれに下記のような呼び名が存在します。
起こし…スタートの際、レバーを握ってからの反応
出足…起こしてからの最初の足
行き足…出足の次の最高速に至るまでの中間の足
伸び…最高速あたりの足
上記の特性は、与えられたエンジンによって異なります。
起こし~行き足がよい場合、スタートが決めやすくなるといいます。
逆にその部分が悪いと、平均STが良い選手であっても遅れることがあります。
そのためWEB媒体などにみられる選手コメントなどが参考になるのです。
また節間成績をみてスタート成績が良い選手は、そういったエンジンを引き当てている可能性があります。
平均STと見比べながらスタートの予測をしていくわけです。
・勝負駆け
準優勝戦に行くまでには得点上位18名に入らなければいけません。
そのため予選最終あたりでは各選手によって“このレースで何着までに入らなければいけない”といった場面が出てきます。
それを勝負駆けといいます。
そういった場面では、普段スタートが遅い選手でも思い切る場合があります。
競艇場や場外に設置されている出走表であったり、レース前の解説を聞くことで情報を得られる場合があります。
・風
現地に居なければ分からないことですが、風の影響も大きな要素となりえます。
競艇のスタートでは概ね内の3艇がスタートラインに近い手前側(スロー)、外の3艇が後ろ側(ダッシュ)と分かれてスタートを切ります。
追い風の場合はスローがスタートをしやすく、向かい風の場合はしづらい(=外側ダッシュ勢が有利)となります。
そのためレース前に風の状況を知ることが出来ればなお有利となるでしょう。
ここまで考慮してもなお、予想通りにいかないのが競艇です。
しかし、このスタートを見極めることが重要で、どうしても分からない場合はそのレースは見る側に回った方が良いとさえ言えます。
1マークの展開予想
スタート体形が予測できれば、次は1マークの展開予想に移ります。
1号艇が目指すのはもちろん“逃げ”です。
その他2コース以下の選手は以下の攻め手を駆使して戦うことになります。
・攻め手の種類
差し…向かって左側の艇の内を差し込む
捲り…向かって左側の艇の外側を旋回する
捲り差し…左の何艇かの外側を旋回しつつ、空いた隙間(艇と艇の間)に潜り込む
攻め手は上記の3つしかありません。
つまり、展開予想とは各艇がどの攻め手で旋回するかを予想することとも言えます。
パターン別展開予想
・スタート同体
仮にエンジン特性が同じで、スタートが全選手同じだったとすればどうでしょう?
左隣の艇が同じスピードで走っていたとすれば…。
2コースの選手は差し。
3コースの選手は捲りor捲り差し
4コースの選手は差し
5コースの選手は捲り差し
6コースの選手は差し
こういった具合に予想出来ます。
2号艇…1号艇が自分と並んでいるのにも関わらず、その外側を回れば大回り。差ししかありません。
3号艇…2号艇が1号艇の内側を旋回しているため、外側を回るしか道がありません。あわよくば2号艇と1号艇の間を差し抜けたい。
4号艇…3号艇が行くのを待って空いた内側に潜り込む。
5号艇…4号艇が差しに行くタイミングで4号艇の外側を行きますが、どこか空いた隙間に入り込まないと全艇の外側を行くことになります。
6号艇…5号艇が外寄りに旋回するので、内側に差し込むしかありません。
・ダッシュ勢有利
本番でもよくありますが、ダッシュ勢がスタート有利となった場合はどうでしょう。
当然遅れたスロー勢は4号艇の捲りに飲み込まれます。
4号艇…捲り
5号艇…4号艇の外側を捲りor4号艇のターンが膨らんでいればその内側を捲り差し
6号艇…5号艇のさらに外側を捲りor遅れてきたスロー勢の間を捲り差し
このようなスタート体形が予想されるときは5号艇の差し抜けを警戒する必要があります。
・1号艇がやや遅れ、3号艇がスタート先行
微妙な展開予想はこういった場面で起こります。
1号艇…3号艇に捲られないように無理な旋回
2号艇…遅れ差し
3号艇…1号艇の外側を捲りor1号艇を行かしてからの捲り差し
4号艇…3号艇が捲れば捲り差しor3号艇が捲り差しなら外側を捲り
5号艇…4号艇の動きをみて捲り差し
6号艇…5号艇の動きをみて捲り差しor差し
3号艇以下の艇についてはスタートを考慮して判断することになります。
このケースでは3号艇が、1号艇の外側を行くか内側を行くかが重要です。
3号艇が内側を捲り差すならば3-1、1号艇が3号艇を防いだならば1-34。
3号艇が捲るのであれば、外に膨らんだ1号艇と3号艇の内側を4号艇以下が差し込む隙間ができるので4-3等の買い目を考慮する必要が出てきます。
一気に買い目が多くなってしまいますね。
このように、スタートが変わると展開予想が大きく変わります。
行きつく先はスタート予想と展開予想
まとめていきましょう。
・競艇とはスタート予想と展開予想
・スタート予想のために情報収集する
・展開は各艇がどの“攻め手”を使うか予想する
これだけです。
もちろん上記以外にも考慮することは多々あるでしょう。
選手の力量、勝率もあります。
しかしそれは“情報収集”の幅が広がっていくことでしかなく、最終的に目標とする点は同じくスタート予想と展開予想なのです。
この記事がこれからを担う初心者舟券師のお役に立てれば幸いです。
世浪(せろう)
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